サービス連合、組合活動の支援強化 三役に初の女性就任で参画促進も
2021.08.23 00:00
サービス・ツーリズム産業労働組合連合会(サービス連合)は、コロナ禍で加盟組合にさまざまな課題が生じている現状を受け、すべての組合に担当者を配置して活動を支援する。観光産業の事業継続と雇用確保に向けた政策強化の一環。雇用に関わる問題が発生した場合に迅速に対応できるようにするほか、日常的に状況を把握することで課題に先回りして芽を摘み取る。
春季生活闘争は特に宿泊業と旅行業の厳しさが浮き彫りになった。国際航空貨物の組合は堅調な業績を受け積極的な賃金改善に取り組んだのに対し、ホテル・レジャーとツーリズムの組合は厳しい業績と先行きの不透明感から定期昇給や制度維持の要求が中心。旅行業では構造改革で人員整理も目立つ。サービス連合は35歳年収550万円という中長期的な賃金目標を堅持する方針で、会見した後藤常康会長は「われわれの役割は重大。しっかりと果たしていきたい」と述べた。
今期から政策範囲を拡大する。従来の産業政策に加え、労働政策と社会政策にも取り組む。働き方の改善や雇用を守るための政策、安心して暮らせる社会保障などの政策の立案を議論する。
本部の組織体制では、櫻田あすか副事務局長が副会長に就任した。女性の三役就任・専従は初めて。「大きな一歩を踏み出せた。女性が組合の活動に参画できる仕組みづくりを定着させたい」(後藤会長)。4年後の女性役員比率35%を目指す。
【あわせて読みたい】サービス連合春闘方針、賃金改善1%以上継続 サービス連合、新たな給付金制度やファンド創設を政府に要望
カテゴリ#観光・旅行業経営#新着記事
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