上半期の倒産、旅行業2割増 宿泊業は4割減で金融支援効果も
2021.07.19 00:00
東京商工リサーチ(TSR)によると、21年上半期(1 ~6月)の旅行業の倒産件数は前年同期比20.0%増の18件と3年連続で前年同期を上回った。年間では14年以来7年ぶりに30件台に達する勢い。このうちコロナ禍による業績悪化を一因とする倒産は16件で、全体の約9割を占めた。TSR は「従来の業績不振にコロナ禍の影響が追い打ちをかけた状況」と見ている。
宿泊業は前年同期を40.3%下回る43件で、2年ぶりに減少した。コロナ禍の影響で、前年同期が過去20年で11年(87件)に次ぐ2番目の高水準だったことの反動減。政府などの金融支援も倒産を抑制しているとみられる。
負債総額は、旅行業が93.9%減の17億5000万円と2年ぶりに下回った。前年に旅行業で過去最大となったホワイト・ベアーファミリーの倒産があったことの反動減。3月にはハートフルインターナショナルが倒産したものの、これを含めて負債10億円以上の倒産はなく、小・零細規模が中心だった。
宿泊業は178.9%増の1197億2700万円で2年ぶりに前年同期を上回った。ホテル・レジャー施設の運営等を行っていた東京商事(負債1004億8300万円)の大型倒産が全体を押し上げた。
【あわせて読みたい】20年度倒産は旅行業15%減、宿泊業70%増に あきらめ倒産の増加危惧
カテゴリ#観光・旅行業経営#新着記事
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