東急、定期券客減の歯止めへ サブスクで付加価値訴求
2021.05.24 00:00
![](https://www.tjnet.co.jp/wp-content/uploads/2021/05/9c93ddd6c0e766a37827c31476835d11.jpg)
コロナ下で在宅勤務を取り入れる企業が増えるなか、東急が定期券の付加価値向上を模索している。東急電鉄が主体となり、5月12日からサブスクリプション型サービスの実証実験を開始した。モバイルバッテリーのレンタルが使い放題となるほか、小型電動アシスト自転車や傘のシェアリングなどを一定回数無料または割引料金で利用できる。在宅勤務の導入を背景に収入の要である定期券利用者は約3割減少した。移動中の利便性や新たな価値を提供することで保有率の維持・向上を目指す。
サービス名は「TuyTuy」。ついつい利用したくなるサービスの意を込めた。東急線区間を含むパスモ定期券利用者が対象で、定期券客の約4割を占める20~30代がターゲット。LINE の公式アカウントから会員登録すると、各種サービスのクーポンコードが毎月配布され、登録者限定の特典が受けられる。月額定額の先払い形式で、6月末までは無料とし、7月は月額500円とした。
東京電力エナジーパートナーと提携したモバイル充電サービスは、沿線54駅と全国約2300カ所で利用できる(5月11日時点)。アイカサと組んだ傘のシェアリングは、約850カ所・沿線25駅で1カ月当たり同時に2本まで使い放題。6月からは切り花を店頭で6回まで1回1本無料で受け取れる特典などを追加する予定だ。
各サービスは、災害時の充電支援や放置自転車の削減、廃棄傘の削減など、社会的課題の解決も意識した。
重視したのは時間密度の高度化。個人のニーズに合うサービスを自由に使える環境を整える。「個人に定期券購入の有無を委ねる企業が増えている。そこに訴える」(鉄道事業本部運輸計画課・盛田浩市課長)狙いだ。
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