カリブ海のアルバ、健康アプリで来島者管理 感染症対策と観光業再開に一手
2021.05.24 00:00
カリブ海のオランダ領の島、アルバはSITAおよび分散型IDの開発を手掛けるインディシオ・テックと協力し、来島者がモバイルデバイスで健康状態を安全に共有できる「アルバ・ヘルス・アプリ」を試行した。観光客がプライバシーを保護しながら島内を安全に移動できるようにするのが目的。ブロックチェーンを使い、訪問者ごとに単一のデジタル証明を作成する。
アルバでは、来島者が到着後72時間以内に実施したPCR検査の陰性証明を提供する必要がある。新アプリを使用すると、検査機関がモバイルで旅行者に結果を直接送信でき、旅行者はアプリを介して保健局と結果を共有できる。当局が結果を確認すると、アプリはQRコードを表示。 ホテルやレストランなどがこれをスキャンし、入場を許可する前に検査結果を確認できる。
SITAラボのガス・ピナ部長は、「旅行者にとって安全かつシームレスで、ホテルやレストラン、その他の場所のスタッフが健康データを見たり、新型コロナウイルスの最新ルールを解釈したりする必要もない」と語った。
アルバのダンギ・オドゥバー観光・公衆衛生・スポーツ大臣は、「アプリは感染症リスクを管理しながら島内の観光業を再開するという2つの課題のバランスを取るための基本。訪問者が島内を自由に移動するのに必要な適切な文書を入手できると同時に、個人情報を漏らさずに信頼できるステータスを簡単に確認できる。革命的な前進だ」と述べている。
この記事は米フォーカスライト運営のニュースサイト「フォーカスワイヤー」を基にフォーカスライトの牛場春夫日本代表が執筆したものです。参考記事(英文)はこちら。
「Aruba tests blockchain-enabled COVID credential app」
【あわせて読みたい】日本でも健康アプリ実証実験 健康証明アプリの開発続々
カテゴリ#海外旅行#新着記事
週刊トラベルジャーナル最新号
アクセスランキング
Ranking
-
加賀市がワーケーション特典 移動にはライドシェア
-
観光庁概算要求、コロナ前届かず 海外旅行の回復遅く旅客税に反映
-
わたしのターニングポイント 不確かな時代に立つ産業人に向けて
-
沖縄県民の意識調査、観光客の歓迎度で全域と居住地に差 諸問題に懸念
-
消耗品の上限額撤廃を要望 25年度税制改正 免税制度のリファンド型移行で
-
主要空港の外国人旅客、羽田・福岡が1.5倍 コロナ前比較 米国・韓国の伸び顕著
-
訪日客、過去最速で2000万人到達 2カ月連続の単月記録 中国トップに返り咲き
-
八芳園、訪日・MICEに本格参入 エリアプロデュース事業を開始
-
熱海市、HISと訪日旅行で協定 まず台湾から誘客拡大 人材交流で
-
観光庁、災害情報発信を改善へ 南海トラフ臨時情報で訪日客に届きづらく