観光DX推進、鹿島アントラーズや京急のXRバスツアーなど5事業採択
2021.05.17 00:00
観光庁は、全国5カ所で観光DX(デジタルトランスフォーメーション)推進による新たな地域観光モデルの構築を支援する。コロナ禍後の観光需要の回復を見据え、デジタル技術や ICTの導入で新たな体験価値の提供を促す狙い。作業効率の向上や情報・体験の単なるデジタル化ではなく、これまでにない新たな観光コンテンツやエリアマネジメントの創出と実現のため、開発事業費を補助する。
デジタル技術を活用した観光コンテンツは、政府が開拓や育成を促しており、サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合した Society5.0時代に向けた取り組みとして注目を集める。補助の上限額は1億1000万円。すでに5事業が認定された。
そのうち鹿嶋デジタルトランスフォーメーションコンソーシアムは、リアルタイムの混雑データを活用した情報発信の高度化やダイナミックプライシングなどを開発する。対象エリアは、茨城県鹿嶋市内とカシマスタジアム周辺。鹿島アントラーズの本拠地として知られる同市は、その知名度にもかかわらず、誘客促進不足や観光消費額の少なさ、滞在時間の短さなど課題を抱える。鹿島アントラーズを軸にスポーツ観戦を通じた観光振興を実現する。
海外への発信を盛り込んだのは、京浜急行電鉄の XR技術を用いた屋外周遊型 XRテーマパーク開発事業。対象エリアは、インバウンドを課題とする横浜。仮想・複合現実など XR技術と高精度位置認識技術を活用することで、高付加価値な地域観光バスツアーのビジネスモデルを実現する。事業計画では、11月に運行を開始し、効果を検証したうえで収益化モデルを構築する予定。地域還流型の新しい観光モデルを構築する。
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