いすみ市のDMO、自家用車で送迎サービス 交通空白地域に

2021.05.17 00:00

DMOが実施主体となり展開。 運賃はタクシーの6割程度 に抑えた

 千葉県いすみ市の地域DMO(候補)であるツーリズムいすみは、自家用車を使った有料送迎サービスを開始した。タクシー会社の廃業で交通空白地域となっている旧夷隅町地区が対象。地域住民だけでなく観光客も利用できる。20年の改正道路運送法施行で制度化された事業者協力型自家用有償旅客運送の関東初の事例。DMOが実施主体となるのは全国的に珍しいという。

 運賃はタクシーの6割程度。初乗り1.27㎞320円で、272mごとに60円加算する。送迎料金180円で指定の場所に配車し、電話やLINEアプリからの予約も可能。観光目的の貸し切りにも対応する。当面は車両1台、土・日曜・祝日の9~17時の試験運行だが、今後は住民から運転手を募集し、サービスの継続提供を目指す。

 課題となっている観光客の多い菜の花・桜の時期を中心に、首都圏から電車で訪れる旅行者の足として、また住民の週末の移動手段の両面で利便性を高める。

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