ウィラーが定額オンデマンド交通 2㎞圏でちょい乗り、提携事業者募り全国展開
2021.03.22 00:00
ウィラーはマイカーや自転車に代わる移動の足として、オンデマンド交通のサービスを開始する。コロナ下で自宅から2㎞圏内の移動が増加している状況に着目し、大きな市場性を見いだした。定額制でストレスなく利用できる仕組みで外出の機会を促し、地域内の移動総量を増やして地域の活性化を目指す。3月初旬から実証実験を行っており、早ければ5月にも京丹後市や東京都豊島区・渋谷区で順次開始する計画だ。
サービスの名称は「mobi(モビ)」。1地域に2~5台を配車する。専用のアプリや電話で出発地と目的地を指定して呼び出すと10分程度で出迎える。予約動向に合わせてAI(人工知能)が最適なルートや運行スケジュールを割り出す。想定料金は5000円程度。
村瀬茂高代表取締役は、「高齢者や障害者など、すべての人が使えることがコンセプト」と語る。同社はこれまで、社会課題となっている少子高齢化やマイカーが欠かせない郊外型都市計画を踏まえた移動のあり方を模索してきた。「まちに新たな文化をつくることも求められてくる」(同)といい、モビでは約2km 圏内をちょい乗りしながら自由に移動できるようにし、免許を返納したシニアや共働き家族の送迎の負担軽減にもつなげる。
ウィラーはシステム開発やマーケティングに特化し、運行は既存事業者に委ねる。全国展開を視野に入れ、地域でサービスの企画と運営を担うオペレーターを募る。「スーパーや病院など、さまざまな事業者と組み、利用に応じて特典やサービスを付与するプランを展開したい」(村瀬代表)。あえて社名を外し、mobi に地域名や提携企業名を冠するという。自治体や法人の利用も想定している。
【あわせて読みたい】MaaSで先行するウィラー MaaS Tech Japanの日高CEOが語る「MaaSで変わる移動ビジネス」 観光MaaS ステージは実証実験へ
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