海外客見送りも、変わらず誘客PR JNTO、聖火リレーに合わせ実施

2021.03.29 00:00

3月23日の会見で「大会の開催形態に合わせて情報を
最大限に出す」と話す金子理事

 日本政府観光局(JNTO)はコロナ下で迎える21年度の活動で、東京オリンピック・パラリンピックの聖火リレー開始に合わせたプロモーションを強化する。海外からの観客受け入れは見送りが決まったが、金子正志理事は JNTOの役割を「大会後に日本に来てもらうプロモーションを行うこと」とし、オリパラを契機に海外に魅力をアピールする主たる目的は変わらない点を強調した。さまざまなメディアや海外事務所を活用し、知られざる地方の魅力やアクセシビリティーを訴求する。

 重点市場は米国、英国、フランス、中国で、日本を旅行先として認識していない人々に対して地方を中心とした観光地の認知拡大を目指す。たとえば47都道府県のユーチューブ動画では、聖火ランナーが通るルート順に名所を紹介する。また、インフルエンサーが各地域を事前に取材しており、聖火が現地を通過する日に合わせて動画や画像を SNSで発信する。

 アクセシビリティーについては、移動や活動に制約を伴う障害者や高齢者でも安心して旅行できる体制が整っている点を発信する。公認テレビ局の番組での放映などを予定している。海外メディア招請については、国や受け入れ地域との調整に基づき、5~6月や大会期間中のツアー催行を予定している。

 海外メディア招請については、国や受け入れ地域との調整に基づき、5~ 6月や大会期間中のツアー催行を予定している。

 21年度は、データに基づいた自治体のプロモーション 支 援 も 柱 の1つ。JNTOアプリで取得している位置情報やアンケートを分析したデータを観光統計サイトで公開した。また、日本のコロナ対策などを伝えるピクトグラムを15言語で作成。4月中にはコロナ関連の情報ウェブサイトを新たにに開設する。日本の感染症対策などを掲載する予定だ。



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