法人旅行の完全回復は25年、GBTA予測で20年は52%減
2021.02.15 00:00
![](https://www.tjnet.co.jp/wp-content/uploads/2021/02/0222_P07-01.jpg)
GBTA(グローバル・ビジネストラベル・アソシエーション)は20年の世界の法人旅行支出額が前年に比べ52%減の6940億ドルになると推計した。落ち込みはリーマンショックの影響を受けた08~09年の10倍に匹敵する。法人旅行は10年以降、10年連続で平均5.1%増ペースで推移し、成長分野と目されていた。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響は大きく、19年レベルまで回復するのは25年になると予測した。
GBTAは企業のトラベルマネジャーや調達担当、出張手配を包括的に行うトラベルマネジメントカンパニー、サプライヤーなど、世界9000社以上が加盟する。調査は48業種、75カ国を対象に実施した。
地域別に見ると、北米が60%減と最も影響を受けており、西欧が58%減、東欧が50%減。アジア太平洋は44%減となった。パンデミックの影響を色濃く受けた4月以降に限ると、北米79%減、西欧77%減、東欧63%減、アジア太平洋52%減と落ち込みはより大きい。
GBTAは今後の見通しについて、21年の出張支出は前年比で21%増加すると予測する。世界的なワクチン接種の動きが回復の要因と見ている。さらに22年にはグループでの会合や海外出張の大幅増加による加速を予想する。ただし、23年はその反動を受けるとしてやや鈍化。19年水準の約1.4兆ドルへの回復は24年12月を見込み、完全な回復は25年になると予測している。
GBTAのデイブ・ヒルフマン暫定事務局長は、甚大な被害を受けている法人旅行業界の回復には時間を要するとしながらも、世界的なワクチン接種の重要性を主張し、「国や地域によって差はあるものの、経済回復はすでに進行中」と述べている。
【あわせて読みたい】新型肺炎理由の出張中止54%
カテゴリ#観光マーケティング#新着記事
-
?>
-
人生に不可欠な“遊び”の場を訴求 カリフォルニア観光局、ブランド刷新で
?>
-
年間平均キャンプ回数が過去最高 日常生活に定着 ソロキャンプも増加
?>
-
ドイツ観光局、開局50周年で需要喚起強化 日本市場は緩やかな回復
?>
-
日本の宿泊施設に新評価基準 ミシュランキーが登場、108軒選出
?>
-
旅行心理、家計に余裕なく節約志向 JTB総研調査 20代は海外旅行に前向き
?>
-
ノルウェージャンクルーズ、ブランドの認知度拡大へ 旅行会社に訴求 日本市場重視で
?>
-
オーストリア観光局、日本事務所開局50周年 24年は記念イヤー尽くし
?>
-
日本人の一人旅、世界で最多 ユーロモニター調査、個人重視傾向が顕著
キーワード#GBTA#新着記事
アクセスランキング
Ranking
-
釜石市、持続可能な観光でまた称号 日本初のゴールド賞 鍵は地域のマネジメント
-
米国、グローバルエントリープログラムを本格運用へ 東京・大阪の面接会に参加多数
-
6月の客室利用率は前年割れ 閑散期と単価重視が影響
-
ファーイースト・ホスピタリティ、日本で3軒目のホテル運営開始 3倍の2000室に拡大へ
-
日本籍船のディズニークルーズ誕生へ オリエンタルランド参入で市場に活気
-
競争入札と談合 成長領域の落とし穴
-
日本でも金融×旅行の流れ 三井住友カード、外資系OTAと提携
-
ベルトラ、韓国大手OTAと提携 インターパークに訪日商品供給
-
『奏で手のヌフレツン』 壮大な神話のような読了後の満足感
-
ニューカレドニア観光局が休局 情勢不安で打撃 日本の回復も遅く