うつのみや観光、PCR検査付き旅行で安心担保 市内医療機関と契約
2020.09.14 00:00
旅行業第2種のうつのみや観光は9月13日、新型コロナウイルス感染の有無を調べるPCR検査付き旅行商品の販売を開始した。国や自治体はGoToトラベル事業や宿泊料金の助成制度などで事業者と旅行者の双方に感染予防対策を促したうえで旅行を推進しているものの、顧客から「PCR検査を受けたい」といった声が多数寄せられたという。安心を担保して旅行できる環境を用意し、急減した国内旅行需要の底上げを図る。
宇都宮市内にあるインターパーク倉持呼吸器内科と委託契約を結び、旅行前の検査で無症状者が陰性を確認したうえで旅行してもらう仕組みを整えた。旅行者は、自宅に届けられる検体採取用のプラスチック容器に旅行開始5日前を目安に唾液を採取し、うつのみや観光に持参する。結果は2日程度でわかり、陽性者の保健所への報告などは倉持呼吸器内科が行う。
うつのみや観光は旅行事業のほか、貸切バス事業を手掛けている。PCR検査は募集型・受注型企画旅行に組み込んだほか、貸切バスの手配旅行の参加者が利用できる PCR検査オプション型商品も用意した。GoToトラベルや栃木県民向け旅行推進事業の対象商品にも適用。計約2000コースを予定している。たとえば、ザ・リッツ・カールトン日光に20時間滞在する2日間のツアーはPCR検査込みで11万2480円(2人1室)。オプションの場合の費用は1件当たり1万6500円。別途、事務手数料として2200円かかる。旅行後の検査を追加することも可能だ。
同社は発売に当たり、「新しい旅行スタイルでは観光地への配慮が必要」と述べており、旅行者の安心感を醸成し、経済の段階的な推進につながるとの考えを示している。
カテゴリ#観光・旅行業経営#新着記事
キーワード#宇都宮市#新着記事
週刊トラベルジャーナル最新号
アクセスランキング
Ranking
-
旅行取扱額で19年超え企業、11社に拡大 10月実績 海外旅行は7割まで回復
-
キーワードで占う2025年 大阪・関西万博からグリーンウオッシュまで
-
「海外旅行は国の大きな課題」 JATA髙橋会長、回復へ政策要望
-
肩書インフレという時代
-
観光産業底上げに国際機関が重要 PATA日本支部、活動を再び積極化
-
『日経トレンディ2025年1月号 大予測2030-2050』 勝負を決めるのは人間
-
旅行業の倒産、24年は低水準 零細企業中心に22件 すべて消滅型
-
海外旅行市場、若年女性がけん引 25年の実施意向トップ 国内旅行でも顕著
-
ビッグホリデー、「旅行商社」を標榜 販売店との共栄へ新事業 まず介護タクシー旅行
-
OTOAが5年ぶり新年会 海外旅行回復や支払い改善促進に期待