需要回復、民泊が先行 新たな生活様式にマッチ

2020.05.25 00:00

 ベンチャーリパブリックの旅行ガイドメディア「Trip101」で扱う民泊の予約泊数が5月上旬時点で、新型コロナウイルス流行前のピーク時とほぼ同じ水準に回復していることがわかった。米国の一部の州で外出自粛等の規制が緩和され始めた時期で、日本はゴールデンウイークに当たる。3密の回避やソーシャルディスタンスを確保できる宿泊形態への利用が他の施設タイプに先行して回復しているとみられる。

 調査はTrip101で扱う民泊関連予約サイトの計1200万件の中から、大手民泊サイトのデータを抽出した。総予約泊数(予約数×宿泊数)が今年に入り最多となった1月20日からの1週間を100とすると、3月と4月は50%台で推移していたが、5月4日の週は97.2%まで回復した。1予約当たりの平均泊数は1月の3.7泊に対し、4月は防疫目的の滞在もあり6泊以上に拡大。5月は4.2泊に減少したもののピークを上回った。

 民泊需要が旺盛な要因について、柴田啓代表取締役社長は、「高いプライベート感を確保しやすい施設形態やロケーションでの宿泊旅行を人々が求め始めており、この変化にうまくマッチしたのではないか」と分析する。エリア別では米国の伸びが顕著で、日本は泊数が米国と同レベルに高いという。

 宿泊施設が営業を再開するなか、ヒルトンやハイアットといった大手ホテルチェーンは衛生対策を強化している。エアビーアンドビーもホストが清掃基準を満たさない場合に次の予約まで72時間ブロックする規定を設けた。柴田社長は「民泊でもこうした衛生スタンダードの確立と運用の徹底が求められる」と指摘。「感染のトレーサビリティーという観点から、タイムリーで詳細なゲスト情報の管理・把握も鍵になる」とみている。