新型肺炎、訪日・海外旅行に影響拡大 春節直撃 中国へのツアー中止も

2020.02.03 00:00

外国人旅行に人気の浅草では、マスクを着用する姿が多く見られた

 中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスの問題で、旅行市場への影響が広がっている。春節休暇(1月24日~2月2日)は訪日旅行の書き入れ時だが、中国政府が1月27日に海外への団体旅行を禁止したことで大型のキャンセルが出ている。海外旅行では、外務省が湖北省に渡航中止勧告を発出しており、1月31日には湖北省を除く中国全域への危険情報を不要不急の渡航の取りやめを促すレベル2に引き上げた。中国の主要観光施設は閉館となっており、旅行会社では一部にとどまっていたツアーの催行中止が中国全土へと広がっている。

 沖縄観光コンベンションビューローによると、中国人クルーズ客のキャンセルは1万2000人に上る(1月末時点)。中国人客で例年にぎわう阪急阪神百貨店の阪急うめだ本店では、春節前半の免税売り上げは前年並みだが、「団体旅行停止の影響はおそらくこれからだろう。個人旅行にどこまで広がるか注視したい」(インバウンドマーケティング室)と今後に懸念を示す。

 航空路線は、成田/武漢線を運航する全日空(NH)が3月1日まで欠航し、春秋航空日本は当面の間運休。NHと日本航空はこのほか、中国各路線で払い戻しに手数料なしで応じている。

 中国では、上海ディズニーランドや北京の故宮博物館、万里の長城などがすでに閉鎖されている。主要大手旅行会社では、JTBとエイチ・アイ・エス(HIS)、近畿日本ツーリストが閉鎖施設を組み込んだツアーを中止し、日本旅行と阪急交通社は中国全土で催行を中止するなどの措置を講じていたが、外務省の危険情報引き上げに伴い、JTBが2月末出発分までの中国ツアーの催行を全面的に中止するなど、対応を強めている。

 中国旅行専門の日中平和観光では、2月出発分は観光旅行、業務渡航ともに軒並みキャンセルが続いているといい、「3月以降、大幅に増える可能性も考えられる」としている。

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