「教育旅行底上げへあり方を模索 」日本修学旅行協会事務局長 の高野満博氏
2020.01.20 00:00

旅行会社で教育旅行の営業に長く関わってきた経験を生かし、教育旅行の底上げを担う立場になった。これまでの経験で強く感じるのはツーリズムの力だ。「実際に足を運び、見て触れて考えることは子供たちの大きな成長につながる」との思いを胸に日々の業務に励む。
ここ10~20年ほどで教育旅行を取り巻く環境は大きく変わったと実感している。これまでは学校側の一存で行き先や内容が決まり、学校や旅行事業者も安全に実施しさえすればいいという側面があったという。今では保護者とのコミュニケーションが不可欠となり、教育効果や実施の意味が問われるようになってきた。ICT活用の機運も高まる。ニーズは学校ごとに多様で、生徒それぞれの関心に合わせた班別行動も増えている。
こうした動きを踏まえた主体的・対話的で深い学びを基礎とする新学習指導要領が20年度から順次実施されるが、多くの学校は模索している状況という。「協会として先進事例の紹介や交流の場を設けるなど、教育旅行のあり方を一緒に考えていきたい」
活動は実態調査や研究、情報発信が中心だが、誘致を目指す自治体や観光協会に助言をしたり、修学旅行制度の導入を検討する中国の各地域から現状を聞かれることもあり、柔軟な対応が求められる。「協会だからできることを考え、さまざまな組織や場面での調整役を担っていきたい」
たかの・みつひろ●明治大学卒業後、1990年JTB入社。西日本国内商品事業部教育旅行仕入センター所長、法人営業東京多摩支店営業担当部長などを歴任し、教育旅行の営業に主に従事。19年9月から現職。
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