スカイマーク、初の国際定期便就航で再上場に弾み
2019.11.04 00:00
スカイマーク(BC)は11月29日、成田/サイパン線にデイリーで就航する。初の国際定期便で国際線への本格進出となる。20年の再上場に向けた成長戦略のひとつ。会見した市江正彦代表取締役社長は、「単に国際線に進出するのではなく、価値ある路線を選ぶ」との方針を示した。サイパン線はデルタ航空(DL)が18年5月に運休して以降、直行便が途絶えていた。サイパンへの日本人旅行需要を回復させ、国際線でさらなる事業拡大を図る。
DLの搭乗率は8割だったとみられ、少なくとも同程度を目指す。ただ、サイパンを含むマリアナ諸島への日本人渡航者数は14年以降、2桁減が続いており、18年は DL撤退もあって前年比46.4%減となった。運休から1年半が経過していることもあり、サイパンの認知度を高める必要があるとの考えで、就航に併せてプロモーションも展開する。
直販と旅行会社経由で販売する。それぞれの割合にはこだわらず、年間6万9000席を埋めることを重視する。主要旅行会社とは、すでに来年4月以降の募集型企画旅行の造成に向けた話し合いを進めている段階という。
また、自社ウェブサイト内にサイパンのホテル、レンタカー、オプショナルツアーを予約できる特別サイト「トリップデザインルーム」を開設した。現地旅行会社やバス会社と連携し、現地加盟店で特別サービスが受けられるスカイマークパスポートの発行や、空港とホテル間に無料バスの運行なども行う。
今後の国際線の展開については、他社との競合が少ない独自路線を選び拡大を視野に入れている。市江社長は、「仮に神戸空港からの国際線就航が可能となるならば、検討したい」とも話している。
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