マリオット、エクスペディアに独占販売権 卸売窓口を一極集中
2019.10.07 01:00
マリオット・インターナショナルは、卸売、プロモーション料金、空室状況、さらにはベッドバンクなど第三者の旅行プロバイダーへのコンテンツの独占販売権をエクスペディアグループに付与する契約を同社と締結し、10月15日から取引を開始した。これに伴い、これまでマリオットと直接取引していたツアーオペレーターは、エクスペディア・パートナー・ソリューションズを介して料金や在庫にアクセスすることになる。
オンライン流通コンサルティングのOTAインサイトのジーノ・インゲルス最高商業責任者は、ホールセーラーがレートパリティー(同一価格順守規定)を下回る価格で客室流通を行っている問題に対するマリオットの積極的な取り組みと指摘。「ホテルチェーンは、2次卸業者と非契約OTA(オンライン旅行会社)によるレートパリティーの問題に対処するため、監視に重点を置いてきた。ホテルがOTAとより緊密な関係を構築し、ホールセーラーの在庫を管理できるようにしたことは非常に興味深い」との見解を示す。
また、フォーカスライトのシニアアナリストであるロバート・コール氏は、「エクスペディアはより多くのトラフィックを獲得すると同時に、競合他社の需要と供給の両方を制限できる」と見ている。
この記事は米フォーカスライト運営のニュースサイト「フォーカスワイヤー」を基にフォーカスライトの牛場春夫日本代表が執筆したものです。参考記事(英文)はこちら。
「Marriott tightens reins on wholesale rates by tapping Expedia to manage distribution」
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