ミキ・ツーも欧州で周遊バス、アジア混載型やアプリ活用でJTBと差別化

2019.01.21 17:43

事業の骨子を説明する 檀原社長

 ミキ・ツーリストは、シート・イン・コーチと呼ばれる現地集合・現地解散型の周遊観光バス「JOIBUS(ジョイバス)」を欧州で展開する。

 東・東南アジア市場を顧客ターゲットとし、韓国ですでに販売を開始。その他の国でも随時販売を始め、日本では4月出発分から扱う。JTBも日本人向けに同様の事業を4月から始めるが、ミキ・ツーはアジア各市場の混載型で、仕組みや価格で差別化する。

 檀原徹典代表取締役社長は「個人旅行市場に絡んでいくチャレンジの一環」と位置づけた。手始めに中欧やイタリア、フランスなどのアジアで人気の高い6ルート計22区間を設定し、各ルート週3便を自主運行する。

 観光地2~4カ所を1日で巡る1区間単位から旅行会社を通じて販売し、1区間98〜128ユーロ。利用者は観光地で荷物をバスに預けて手ぶらで自由に観光でき、専用アプリで集合時間や運行状況などの情報を受け取る仕組み。アプリでは現地アクティビティー紹介やカスタマーサポートの機能も搭載する予定。1~10月の取扱人数は2万人を目標に掲げ、今後3年をめどに15ルートを設定し、欧州全域に広げる。

 同社は近年、日本人に加え、アジア客の取り込みに力を入れている。市場ニーズの把握やアジア圏の旅行会社とのネットワークを強化するなか、それらの強みを生かせる事業として混載型モデルを考案した。

 各国の旅行会社を通じて販売するネットワークを構築し、アプリ導入で多言語対応や「(JTBよりも)低価格を実現した」(檀原社長)。日本、台湾、韓国で各3割程度の集客を見込んでおり、「混載型は、個人客や欧州の旅行需要が高いアジア客を取り込む有効な商品となる」としている。