100年フード、認定累計250件に 文化庁事業 食文化施設も21件追加
2024.04.22 00:00
文化庁は100年続く食文化「100年フード」で、23年度に50件を認定した。21年度に立ち上がったプロジェクトで、3年間で認定は累計250件となった。地域固有の食文化資源を発掘し、政府がブランディングを推進するため、観光コンテンツとしても期待できる。食文化の学びや体験を提供する「食文化ミュージアム」も21件を新たに認定し、累計119件まで増えた。
100年フードは、日本の多様な食文化の継承・振興への機運を醸成するため、地域で世代を超えて受け継がれてきた食文化を、文化庁とともに継承していくことを目指す取り組み。今回は応募のあった60件の中から基準を満たした50件を認定した。特に有識者の評価が高かった北海道の石狩鍋、宮城県の白石温麵、秋田県のいぶりがっこ、高知県の土佐宗田節、沖縄県のティビチ料理の5件は特別賞に選ばれた。
食文化ミュージアムは、食文化の学びや体験を提供する博物館、食の体験・情報発信施設等に関する情報を一体的に発信していくもの。群馬県の製粉ミュージアム、千葉県のキッコーマン国際食文化研究センター、神奈川県の新横浜ラーメン博物館などが認定された。
100年フードの認定基準は3つ。地域特有の食文化で地域に根差したストーリーを持つこと、地域で2世代以上にわたって継承され現存すること、地域の誇りとして100年を超え継承することを宣言する団体があること。江戸時代から続く郷土料理のほか、明治・大正の食文化、これからの100年を目指す新たな食文化も対象となる。
文化庁によれば、認定後は各種メディアで認定団体の活動が数多く取り上げられたり、公式ロゴマーク入りの商品が販売されたりなど、取り組みは全国に広がりを見せている。
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