オーバーツーリズム抑制の先駆モデルに20地域 ニセコや京都など 個別課題対策51件も選定
2024.04.08 00:00
観光庁は、オーバーツーリズムの未然防止・抑制による持続可能な観光推進事業を包括的に支援する先駆モデル地域に、20地域を選定した。自治体が中心となり、住民を含む関係者の協議に基づいて計画の策定や対策を行う。自治体や観光事業者が個別の課題に対応する具体策を講じる一般型には、51件を選定した。取り組みに補助金を出して支援し、対策が全国に広まることを目指す。
先駆モデル地域に選ばれた北海道倶知安町は、ニセコエリアの冬期のオーバーツーリズム解消に向けて、タクシーアプリを活用した実証事業を進める。山梨県は、富士山吉田口で弾丸登山抑制など安全確保の取り組みを行う。京都市では京都観光モデルの普及など、市民生活と調和した観光課題対策事業を引き続き実施する。
一般型に選ばれたナビタイムジャパンは宮城県仙台市で、1万人以上が訪れるスポーツツーリズムでの混雑の未然防止・抑制などに取り組む。長野県白馬村は、2次交通の最適化によりオーバーツーリズムの抑制を進める。JTB高松支店は香川県小豆島町と高松市で、自律運航船(無人運航ボート)とシェアサイクルを組み合わせた新しい島の周遊モデルを構築する。
今回の選定は1次公募の結果で、2次公募も5月ごろをめどに実施する予定。
【あわせて読みたい】2023年11月20日号>オーバーツーリズム再燃 地域の打ち手とは 観光庁、オーバーツーリズム対策案を提示 入域制限やインセンティブ付与
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