全国旅行業協会、中小の事業継続へ環境整備 23年度計画 事業廃止多く
2023.07.10 00:00
全国旅行業協会(ANTA)は23年度事業計画で、会員である中小旅行会社の事業継続に向けた環境整備と安心・安全な旅行の徹底に取り組む。会員の経営の維持・安定を図るため、更新登録要件の弾力的運用、資金調達・過重債務救済措置、国内旅行需要喚起策の実施などについて、政府への要望活動を行う。6月29日に開催した定時総会(写真)で二階俊博会長は「事業の継続を願う会員が廃止に追い込まれることのないようにすることが最重要課題」と強調した。
ANTA正会員は22年度末時点で5370社(前年度比50社減)。入会が前年より21社多く予想を上回る200社となった一方、退会が7社増の250社と上回った。退会理由を弁済業務保証社員の資格喪失事由に照らすと、230社が事業廃止だった。会員数は19年度(5643社)以来、3年連続で減少している。
ANTAの事業活動収入の柱の1つは国内旅行業務取扱管理者試験の事務代行事業だが、受験者数は19年度から毎年2000人規模で減少している。ただ23年度は新型コロナの5類移行により、回復すると期待している。
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