くまモンランド化、少人数ガイドツアーも 熊本県が誘客強化 ANTAやotomoと連携

2023.02.20 00:00

コロナ禍の21年から熊本県のDMOとotomoが地元在住のガイド人材育成とコンテンツ開発を行っていた

 熊本県はくまモンを活用した地域振興策の一環として、地元ガイドが案内するまち歩きツアー「くまモンの歩き方」を開始する。くまモンブランドのツアーを通じて多様な観光資源の魅力を国内外に発信し、旅行体験の価値向上と来訪促進を図る。事業は、プライベートツアーサービスを手掛けるotomo と、全国旅行業協会(ANTA)熊本県支部などが中心となって進める。

 鍵となるガイドは県内で100人を目標に募集・養成する。ツアープランは共同で開発し、otomoが運営する。販売は特設サイトをはじめ、旅行会社や宿泊施設などでも取り扱う予定。

 ツアーは1グループ最大6人までの少人数制。熊本の幅広い魅力に触れるほか、くまモンをテーマにしたツアーなど、熊本市、人吉市、八代市で計11コースを5月から順次催行する。

 ガイドは登録制で、日本語をはじめ、英語・中国語・韓国語など多言語に対応する。ガイドの資格は問わないが、otomoによる審査に合格する必要があり、2~3月に説明会と面談を行う。

 熊本県は、くまモンの集客力を県全体に波及させることで世界中からヒト、モノ、企業が集まる「くまモンランド化構想」を進めている。新たな交流施設の整備や消費・周遊促進の基盤づくりを進めており、ガイドツアーにも波及してきた形。熊本空港の新旅客ターミナルビルが3月23日に開業することや、台湾の世界的な半導体メーカーの大規模な工場進出を控え、国内外の交流人口の拡大が期待されている。

 熊本で少人数ガイドツアーを実施しようという取り組みは21年から、地域連携DMOのくまもとDMCがotomoと手を組んで進めてきた。基盤構築が整い、入国制限の緩和を受けてサービスが本格始動する。

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