雇調金不正でワールド航空に3.9億円返還請求 今後5年は利用禁止
2022.09.19 00:00
東京労働局は調査を進めていたワールド航空サービスの雇用調整助成金の受給に関し、同社が不正に受給したことを確認したとして約3億9357万円の返還を命じた。出勤しているにもかかわらず、休業したとする虚偽の申請書類を作成し、助成金を不正に受け取っていた。返還に加え、今後5年間の助成金の利用も禁止した。
20年5月以降に受け取った全額が返還対象。ワールド航空が設置した特別調査委員会の最終報告では、受け取った助成金のうち約1億7800万円が不適切な申請に基づく受給だった可能性があるとして返還を促していたが、東京労働局は不正行為が始まって以降の全額返還が原則として請求した。労働局によると、これに反則金・延滞金が加算されている。
ワールド航空はすべて返還済み。同社は9月9日付の報告書面の中で、「全社一丸となって社業の立て直しに取り組んでいる」と述べ、「返還後も財務基盤はまったく問題ない」とした。
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