観光庁・和田長官「旅行の自粛求めていない」 全国旅行支援の延期で
2022.08.01 00:00

観光庁の和田浩一長官は7月20日に会見し、全国を対象とした観光需要喚起策を延期したことに関して、「旅行の自粛を求めているわけではない」と述べた。当初7月上旬から予定されていた全国旅行支援は、観光業界が市場回復や事業者の体力回復のために早期の開始を要望していた。
開始見送りの決定に先立ち、JATA(日本旅行業協会)の髙橋広行会長は「延期になるようなことがあれば、旅行そのものが感染拡大に直結しているという印象を与えかねない」と指摘した。和田長官はこれに対し、「感染拡大に直結しているという認識は持っていない。そうでなければ県民割支援の期間を延長しない」と明言。現時点では移動や旅行の自粛など行動制限をかける方向にはない。ただ、全国的な感染拡大を踏まえ、全国的な需要喚起策は見送ることを判断した。
観光業界や経済界からは、水際対策の緩和が進んできたなかで再び感染が拡大し、観光復活への機運が失われる懸念も生じている。和田長官は、「感染拡大防止と社会経済活動のバランスを取るというのが政府全体のスタンス。すぐにでも業界を支援したいところだが、国民理解を意識せざるを得ない。いまできることを最大限やる」と理解を求めた。
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