オーストラリア政府観光局、入国制限緩和でプロモーション強化 食や先住民文化などテーマに

2022.04.14 18:23

デレック・べインズ日本局長

 オーストラリア政府観光局(TA)は入国規制緩和を機に日本市場向けのプロモーションを開始し、需要喚起に本腰を入れる。ワクチン接種を完了した日本人渡航者を対象に昨年12月から隔離措置なしで受け入れを再開していたが、4月18日から3回接種完了者に陰性証明書なしでの入国を認める(ただし、接種証明書やビザなどは必要)。これに先立つ4月8日、「ワクワク大陸、いよいよ再開。」と題し、広告キャンペーンを開始した。全国紙での全面広告を皮切りに東京・大阪で屋外・交通広告を展開。デジタル広告も合わせて実施し、国境再開への認知拡大を図る。

 日本からの旅行者はコロナ禍前の19年に過去最高の約50万人を記録した。世界からの渡航者の中で5番目の多さ。同局が行った消費者向けのマーケティング調査によると、15~19年の間に渡航した国の中でオーストラリアは15位だが、今後行きたい場所では4位になるなど、潜在需要と成長性が見込める。日本人が旅行に求める要素では「自然・風景」「リラックス」「渡航地域での食」「渡航先の地域ならではの文化」が上位を占めた。

 今年度の戦略について4月11日に発表したデレック・ベインズ日本局長は、「日本はオーストラリアにとって重要な市場」と強調。訴求テーマとして調査結果とも親和性の高い「食」「サステナビリティー」「先住民文化」の3点を掲げた。渡航意欲が高いと考えられる海外旅行リピーター層をメインターゲットとし、魅力をアピールする。

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