ワールド航空社長に澤邉宏氏 菊間氏は取締役相談役 コンプライアンス担当に石山醇氏 雇調金返還は調査待ち
2022.04.11 00:00

ワールド航空サービスの代表取締役社長に4月1日付でJATA(日本旅行業協会)国際センター所長などを務めた澤邉宏氏が就任した。同社は雇用調整助成金を不正に受給した疑いで、第三者委員会が自主返還や経営陣刷新、内部統制システムの強化を提言していた。松本佳晴社長は3月末日付で退任して特別顧問に就き、昨年12月に代表を辞任した菊間潤吾氏は取締役相談役になった。
澤邉氏は日本旅行を経て、ロサンゼルス観光局・ロサンゼルス国際空港アジア・パシフィック地区代表、日本スターウッド・ホテル取締役営業・マーケティング本部長を歴任。08年からJATAでVWC2000万人推進室室長などを務めた。同社は「旅行業界に精通しているだけでなく日米双方で組織を率いた経験を持ち、高い見識を有する」ことを社長任命の理由に挙げた。コンプライアンスを担う社外取締役には石山醇・元JATA事務局長が就いた。
新たに監査室と外部通報窓口を設置し、労務関係規定の見直しや勤怠管理システムの導入を行った。一方、不適切な受給が指摘された約1億7800万円分の雇調金の自主返還はまだ行っていない。同社によると、返還を試みたものの調査開始以降の返還は受け付けられない規定があり、東京労働局の調査結果を待っている状況という。
【あわせて読みたい】ワールド航空・菊間会長が辞任 松本社長は3月まで 雇調金問題受け ワールド航空の不正受給疑い、雇調金返還と経営陣刷新を提言 管理が世間と乖離 不正受給問題を考える 旅行業界の信頼回復に向けて
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