HIS、子会社の管理体制強化 不正再発防止へ 観光庁に改善報告
2022.01.24 00:00
エイチ・アイ・エス(HIS)はミキ・ツーリストなど子会社2社がGoToトラベルキャンペーンの給付金を不正に受給していた問題について、再発防止策をまとめた改善報告書を観光庁に提出した。子会社の管理体制の強化や内部監査の強化、不祥事の早期発見の取り組みなどを盛り込んだ。
問題を引き起こした原因は、「子会社の自立性を尊重する企業文化が問題の早期把握を遅らせた可能性がある」などと分析。子会社プロパー役員との意思疎通の機会が不足していたとした。子会社側に由来する原因にはコンプライアンスの欠如を挙げ、ミキツーに関しては社長への権限集中と牽制機能の不全にあるとした。不正案件を主導したのがHIS元社長の平林朗氏だったため、案件の無謬性を無批判に信じたとも分析した。
再発防止に向け、子会社の管理規定を見直し、一定の金額以上の取引について報告義務を課す。子会社各社の経営者層との面談を実施し、コンプライアンス意識の確認を進める。これまでHISの役職者が役員に就いてこなかった子会社については、任命の要否を再検討することとした。
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