家系図でルーツたどる旅を提案 第3種旅行業のアダック、新市場開拓へ
2021.11.15 00:00
![](https://www.tjnet.co.jp/wp-content/uploads/2021/11/1122_P04-02_R.jpg)
東京・新宿区の第3種旅行会社Adac(アダック、長谷川恵代表取締役社長)は、「決着旅」の名称で家系図に基づき先祖や自分のルーツを訪ねる旅を提案している。決着旅とは、人生という物語を振り返り、心残りに決着をつける旅という趣旨。同社はトラベルメロディの事業名で国内・海外旅行や航空券販売を手掛けるが、コロナ禍による旅行需要の激減を受けて独自のサービスを模索するなか、家系図をもとにした「その人にしかわからない思いによる旅」に着眼した。新たな市場開拓に取り組む。
家系図は、明治時代ごろまでの戸籍を取得し、その情報をもとに作成する。作成には、本人の委任状をもとに調査員が関係する戸籍書類を代行取得して調べるといった高度な個人情報の管理等が必要になるため、外部の専門会社に依頼。家系図作成・先祖探し専門の家樹(かじゅ)と提携した。調査開始からの納期は、調べる範囲によって異なるが2~6カ月後。
家系図を作成する過程で得た情報を踏まえて、アダックが先祖やルーツを訪ねる旅をオーダーメードの手配旅行として提案する。先祖ゆかりの地には観光名所などがない可能性もあるが、何もなくても特別な意味を持つ地に変わることの感動を体験してもらいたい考えだ。
アダックは決着旅の意義として、自分探しのほか、終活の一環としての自分自身の振り返り、生きてきた証などを挙げる。また、両親や結婚する子供へのプレゼントとしての利用も見込んでいる。
なお、決着旅では、家系図旅のほか、あらためてお礼を言いたい人や恩師などの訪ねる人探し旅、生前葬パーティーの手配も行っている。
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