Relux創設の篠塚氏、令和トラベル設立で海外旅行参入 低価格高品質ツアー提供

2021.04.19 00:00

ユニクロやイケアのような
低価格で高品質な海外旅行の実現を目指す

 会員制宿泊予約サイト「Relux(リラックス)」を運営するロコ・パートナーズ創業者の篠塚孝哉氏が新たに令和トラベルを設立した。3月に第1種旅行業登録を行い、海外旅行事業に乗り出した。渡航制限で市場が動いておらず参入障壁が低いいま、OTA(オンライン旅行会社)で培ったデジタル技術を武器に低価格・高品質のツアーを展開する。篠塚代表取締役社長は「目指すのは、リアルエージェントでも OTAでもない、デジタルトラベルエージェンシー」と標榜した。

 背景には、海外旅行事業のデジタル化や技術の遅れがある。コロナ禍であらゆる産業のデジタル化が進む一方、その間停止している海外旅行における遅れを問題視。市場停止とデジタル化への課題に参入の機会を見いだした。

 リラックスを立ち上げた13年にはすでに国内3大 OTAが存在しており、その中で差別化を図るため、厳選したホテルや旅館を扱い高品質で勝負した。令和トラベルでもツアーのテーマを厳選する一方、デジタルを活用し、アプリやウェブでのサービスと先進的な店舗運営を密に連携させて顧客体験とオペレーションの効率化を図る。その分、価格の抑制につなげたい考えだ。オペレーションの簡素化により、利益を生む体制をつくる。

 一例は予約体験の最適化だ。一番に改善できる点だと目を付けた。紙パンフレットや旅行条件書のデジタル化をはじめ、旅行中に体験予約から宿泊施設のチェックインまで完結できるアプリを夏までに投入する予定で、海外旅行の再開に備える。主要ターゲットは20~30代を想定している。

 リラックスでは創業から6年で流通総額200億円を達成した。令和トラベルでは5年で1000億円を目指す。

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