19年の国内旅行消費額、7%増21.9兆円 市場縮小傾向も単価過去最高
2020.03.09 00:00
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観光庁がまとめた19年の日本人国内旅行消費額(速報値)は21兆9114億円となり、前年の確報値との比較で7.0%拡大した。2年ぶりのプラス成長。前年に相次いだ自然災害や夏の記録的猛暑による落ち込みの反動に加え、ゴールデンウイーク(GW)の10連休、お盆や年末年始の曜日配列の良さから、全体の約8割を占める宿泊旅行が8.5%増と伸びたことが大きい。1人1回当たり単価の上昇も貢献した。
政府は観光立国推進基本計画で国内旅行消費額を20年までに21兆円とする目標を掲げている。近年の推移では、14年に消費税率引き上げの影響から18兆円台まで落ち込んだものの、15年に20兆円台に回復し、17年には21兆1130億円まで伸びた。しかし、18年は20兆4834億円と15年並みの水準に下がっていた。
19年の消費額を四半期ごとに見ると、1~ 3月を除き前年同期を上回った。10連休のあった4~ 6月は好調で19.0%増と2桁成長を記録し、底上げにつながった。なかでも単価が大きい宿泊旅行者が19.6%増となり、日帰り旅行に比べ増加が際立った。
延べ旅行者数は5億8666万人となった。前年を4.4%上回ったが、6億4000万人台で推移した16~17年には及ばず、国内旅行市場の縮小が見て取れる。内訳は、宿泊旅行が7.0%増の3億1142万人、日帰り旅行は1.7%増の2億7524人だった。
旅行者数が伸び悩みむ一方で、1人1回当たりの単価は増加している。19年は2.4%増の3万7349円と前年に比べ成長率は鈍化したものの、過去最高を記録した。旅行形態別では、宿泊旅行が1.4%増の5万5069円、日帰り旅行が0.1%増の1万7301円だった。
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