ビザ発給が過去最高の695万件 、中国1次・数次ともに2桁増
2019.05.27 18:33

外務省がまとめた18年(1~12月)の在外公館のビザ発給件数は、前年から108万3792件(18.5%)増の695万2804件となり、過去最高を更新した。
中国が20.9%増の544万7097件となり、国・地域別構成比で1.5ポイント増の78.3%を占めた。種別では、1次、数次ともに伸び、特に十分な経済力を有する人向けの数次が2.5倍に膨らみ、貢献した。
中国は観光ビザが2.3ポイント増の89.6%を占めた。団体が10.1%増の151万1186件と4年ぶりにプラスに転じた。昨年初めて団体を抜いた個人は30.2%増の260万1412件。これを合わせた1次は21.9%増の414万2598件だった。
外務省は、ビザ手続き業務量の超過対策に加え、リピーター増を踏まえて数次の取得を推進している。十分な経済力を有する人向けが大きく成長し、148.9%増の48万6633件で、数次全体の65.8%を占めた。
一方、これより要件が厳しい高所得者向けは26.9%減の15万7894件。1回目の訪日で特定地域で1泊することを要件としたビザは、東北が2万6106件(11.6 %減)、沖縄が6万7964件(27.0%減)と利用が縮小した。外務省は中間層に厚みが増していることなどから、「使い勝手の良い十分な経済力ビザに流れた可能性がある」(外国人課)と見ている。
また、中国人ビザは旅行会社が大使館・領事館に申請するのが原則だが、来年5月までに電子申請でも受け付けるようにする。業務量超過による発給の遅れを防ぐ狙いだ。
国別では、ベトナム28万6919件(26.4%増)、インド11万3845件(17.8%増)と堅調だったが、フィリピン34万7816件(6.8%増)、インドネシア24万2773
件(1.5%増)は鈍化した。
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