KNT-CT、一般旅行で障害者対応で共生社会を実現
2019.03.25 18:11

ツアーで、UDトークを利用した実証実験を行った
KNT-CTホールディングスは、障害者が一般の旅行にも参加できる環境を整える。ユニバーサルツーリズムを通じた共生社会の実現に向けた取り組みの一環。20年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、国内外から多様な旅行者を受け入れる機運の高まりや高齢化社会の進展、インクルーシブ教育の推進といった動きが背景にある。旅行の多様化が進むなか、障害者を含むすべての人々が関わり合える環境をつくる。
第1段階としてトラベルサポーター制度を導入した。1人で旅を楽しむことが難しい障害者や高齢者にスタッフが同 行し、車いす介助などを行うもの。以前は障害者向けツアーで限定的に運用していたが、17年12月から、首都圏出発の国内・海外の添乗員付きツアーに拡大した。クラブツーリズムで21年間手掛けてきた障害者の対応ノウハウを生かした。
障害者の旅行ニーズは多様化しており、専用ツアーだけでなく一般の旅行への参加を望む声がある。そこで支援 ツールを組み込み、ユニバーサルデザインに基づくツアーを充実させる。一例が音声認識と自動翻訳機能でリアルタイムに文字を表示するアプリ「UDトーク」。昨年8月にはUDトークを利用した聴覚障害者を対象とするカンボジアツアーを先行して実施しており、今後広く活用を目指す。
教育旅行では、多様性の尊重を強化する目的で障害のある者とない者が共に学ぶインクルーシブ教育が普及し、修学旅行で生徒が車いす利用者をサポートする学校も現れているという。地域交流部の渕山知弘課長は、「学年に1人など、車いす利用者がいるケースを踏まえたうえで提供できるツアーが求められる」としている。
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