18年宿泊者が0.1%減の5億900万人 訪日は過去最高、大阪が北海道抜く
2019.03.25 17:27
観光庁の宿泊統計調査(速報値)によると、18年の延べ宿泊者数は前年比0.1%減の5億902万人泊となり、2年ぶりのマイナス成長となった。
外国人が11.2%増の8859万人泊で過去最高を更新したが、日本人が2.2%減の4億2043万人泊と落ち込んだことが響いた。
都道府県別では、現在の統計手法を採用した11年以降で初めて大阪が北海道を抜き、東京に次ぐ2位となった。宿泊者数のマイナスは16年に続く2度目。「日本人、外国人ともに災害や天候が伸び悩みの要因」(統計調査室)。日本人は人口減少などの構造的な変化もあり、11~12年に次ぐ低水準となった。
外国人は夏以降、立て続けに発生した災害の影響が残り、20~40%台の伸びを示した12~15年の水準には至らなかったが、7年連続のプラス成長。全体に占めるシェアは11年比で13ポイント増の17.4%まで上昇し、外国人の影響力が高まっている。
都道府県別では、北海道は10月の胆振東部地震で日本人需要が減少したこ
とが響き、0.8%減と初のマイナス。大阪は台風21号で関西空港が機能不全に陥った9月もそれほど需要は落ち込まず、7.7%増と堅調だった。
プラスは21都府県だが、外国人に限ると35都道府県に増える。青森45.7%、宮城45.1%、山形37.0%と東北勢が伸び率トップ3を独占するなど健闘した。
宿泊施設の客室稼働率は0.6ポイント増の61.1%。施設タイプ別では、シテ
ィホテル(79.9%)とリゾートホテル(75.3%)が高水準。旅館は39.0%と依然として低いが、13年から毎年上昇し、18年も1.5ポイント増加した。簡易宿所は0.6ポイント増の28.6%。都道府県別では東京が80.3%で唯一の80%台。大阪が79.8%と続いた。
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