日本人の海外旅行25年
1989.06.15 15:45
1964年。時は経済成長の只中。アジアで初めてのオリンピックが東京で開催され、日本選手団の活躍と国威発揚に列島が沸き返った。カラーテレビが爆発的に売れ、体操ニッポンの大活躍に「ウルトラC」が大流行語となった。また、東海道新幹線、名神高速道路が開業。民族の広域移動を可能にする高速輸送体系の基礎が出来上がった年でもある。
そしてこの年の4月1日、念願の海外旅行が自由化され、わが国の旅行産業史に新たなページを切り拓いた。自由で闊達な時代が訪れようとしていた。それから25年。この間、海外旅行は大衆化の花を開き、自由化の年に12万人余りに過ぎなった海外旅行者は1988年で840万人と約70倍の需要規模に膨らんだ。今や誰もがごく当たり前のように海外旅行する時代になったのである。
海外旅行25年の歩みは決して平坦なものではなかったが、需要創出への懸命な努力が試みられ、その裏には幾多の業界人の汗とロマンの歴史があった。
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