訪日客の中食に商機あり 台湾・香港人のデパ地下ニーズ高く 地方のコンビニも

2024.05.27 00:00

 ジーリーメディアグループが運営する台湾人・香港人向け訪日観光情報サイト「樂吃購(ラーチーゴー)!日本」のユーザーを対象に実施した調査で、訪日時の夕食用に食べ物をデパ地下やスーパーで購入したい人が9割以上いることが分かった。日本のデパ地下は食材の種類も豊富で、台湾の夜市文化と似ている要素がある。夜市で食べ歩きを楽しむように食べ物を選ぶことを楽しんでいると分析している。

 インターネットによるアンケート調査で約3800人が回答した。これによると、日本での旅行期間中に夕食用の食べ物をデパ地下やスーパーで「絶対に購入したい」が45.0%、「できれば購入したい」が46.2%となった。購入したい品目(複数回答)では、惣菜(83.6%)、スイーツ(80.3%)、弁当(64.3%)アルコール飲料(48.5%)、おにぎりなどの主食(46.6%)などが上位に挙げられた。

 購入したい理由としては、「日本人が普段食べているものを味わってみたい」(81.6%)が圧倒的に多く、「一度にいろいろな種類のものを味わいたい」(69.9%)、「日本の総菜は彩りがいい」(58.5%)、「インフルエンサーが勧めていた」(23.1%)などが上位。一方、「SNSで紹介したい」との回答は9.8%にとどまった。

 同社は、台湾人・香港人はデパ地下等での買い物を日本旅行のサブ目的としている人が多いようだと見る。台湾と香港の訪日旅行市場の9割がリピーターであることから、地方のコンビニにも関心が広がる。例えば、北海道が地盤のセイコーマートや台湾には店舗がないローソンを訪れ、総菜を購入する旅行者も少なくないとしており、これらの客層の中食需要にも訪日消費拡大の期待がかかる。