海外旅行先、ソウルに首位交代 HIS年末年始予約 韓国の回復率5割でハワイに差
2022.12.05 00:00

海外旅行を取り巻く状況と消費者心理は年末年始の予約にも如実に表れている。エイチ・アイ・エス(HIS)が11月15日にとりまとめた12月24日~23年1月3日出発の予約状況で、行き先の1位がホノルルからソウルに取って代わった。11年以来の首位交代。ホノルルは12年から不動のトップだったが、出入国規制の緩和や航空便の回復などで行きやすくなった韓国への旅行需要が急回復した。
調査対象はパッケージツアー、ダイナミックパッケージ、国際航空券。韓国は前回20位以下だったプサンも4位に浮上し、韓国全体で見ると、コロナ禍前の19年に比べ需要が約5割まで戻った。海外旅行全体では約2割で、他の国・地域より回復が早い。
韓国は8月以降、日本からのビザなし入国を再開し、その後の日本側の水際対策緩和も加わって、両国を結ぶ路線の増便や再開が進む。ポップカルチャー人気も根強く、HISによると、ソウル行きの旅行者の約7割が女性、10代後半から20代の若年層が約4割とけん引している。
一方、ハワイは価格高騰などの影響から、回復率は2割弱にとどまる。平均単価は35万300円で、全体平均の19万6700円を大きく上回った。HISによると、燃油サーチャージの価格差を差し引いても、他に比べて突出して高いという。高級ホテルでの宿泊など、滞在の質を重視する旅行者が多いことが一因。言い換えれば、物価高騰などにより、可処分所得が高く懐に余裕のある層がほぼ中心といえる状況だ。
HISは23年の見通しについて、台湾の回復に期待する。コロナ前に需要が高く、韓国と同様に水際対策が緩和されれば急激な回復も見込まれるとしている。
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