KLMオランダ航空、脱炭素の取り組み強化 SAFプログラム拡大に意欲

2021.12.20 00:00

日本就航70周年を迎え会見するグラス支社長

 KLMオランダ航空は12月7日に日本就航70周年を迎えた。これに伴い、ギョーム・グラス日本・韓国・ニューカレドニア支社長が都内で会見し、日本市場に引き続き高いコミットメントを表すとともに、脱炭素化への施策を一層強化する方針を示した。

 30年までに二酸化炭素(CO2)排出量を05年比で50%減、50年までにネットゼロ達成を目指す。実現に向け、次世代航空機への投資、搭載重量の減量、経済活動を通じたオフセット施策、持続可能な航空燃料(SAF)の導入を進める。このうちSAFはCO2を従来燃料に比べ約80%削減できるが、使用率がまだわずかで高コストのため利用と生産の拡大が求められる。グラス支社長は「さまざまな関係者の協力なしには難しい」と述べ、コーポレートSAFプログラムの拡大に意欲を示した。

 SAFプログラムは、事前に設定された排出量を削減する定額協賛、もしくは出張時に使用された総燃油量に対して任意の割合のCO2排出量を削減する定量協賛の2形態。日本では旅工房など旅行会社とも提携を増やしつつある。

 日本路線はコロナ下でも運休を回避してきた。世界的に観光市場が先に回復していることから、水際措置が緩和されれば旅行需要が喚起されるとみて、週4便で運航中の成田・関西線を「従来のデイリーに戻したい」と展望した。

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