乗客のワクチン義務化拡大へ エアアジアに続き、カナダやニュージーランドも
2021.10.18 00:00

乗客に新型コロナウイルスワクチンの接種を義務化する航空会社が増えつつある。エアアジアはマレーシアの国内線と同国発の国際線で、成人旅客に対し接種完了を搭乗の条件とした。カナダも10月30日から航空旅客に適用する方針を政府が発表。ニュージーランド航空は22年2月から全国際線旅客に義務付ける。航空各社は従業員のワクチン接種を進めるなか、乗客にも接種を求めることで双方の安心感を確保し、需要回復を目指す。今後、搭乗要件とする航空会社は拡大しそうだ。
「ワクチン接種は海外旅行の新たな現実。反対意見も出ると思われるが、従業員、乗客、ニュージーランドのコミュニティーを守るために正しい選択だと確信している」。ニュージーランド航空のグレッグ・フォランCEO は方針の発表に際し、こうコメントした。同国が見据える国境再開に伴う措置で、接種義務は18歳以上に適用し、医療上の理由に基づく非接種者にはそれを証明する書類の提示を求める。
エアアジアは例外を設けていない。ただし、未接種または接種を完了していない18歳未満の場合は、接種済みの保護者の同伴を求める。同グループはすべての航空便で、地上スタッフを含めワクチン接種が済んだ乗務員によってのみ運航する徹底ぶりだ。
カナダ政府は運輸関連企業に従業員の予防接種方針の確立を要請すると同時に、旅客にも接種を利用の条件とした。航空のほか、長距離鉄道、クルーズ船も同様。航空は医学的にワクチン接種ができない場合など限られた例外を除き、同国内の空港から出発する国内線と国際線の12歳以上に完全接種を求める。ただし、11月末までは渡航前72時間以内の検査結果で対応する移行期間を設けている。
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