スターフライヤーが機内ペット同伴、22年実施へ検証 新サービス開拓に挑戦

2021.09.27 00:00

社員がモニター搭乗し課題を検証した

 スターフライヤーは国内線定期便の客室にペット(小型犬、小型猫)を同伴できるサービスの導入を目指している。10月1日から3日間、北九州/羽田線の定期便による検証フライトを実施し、その結果から他の乗客の反応を中心にさまざまな課題を洗い出す。対応策を講じ、十分な事前周知を行ったうえで、早ければ22年夏ダイヤからの実施を計画している。

 同社はコロナ禍で経営に大きな打撃を受けているなか、「これまで他社が手掛けていなかったマーケットの開拓も不可欠」と判断してチャレンジする。外国航空会社での同様のサービスは珍しくないが、本邦企業では専用の国内チャーター便を設定したケースがあるのみ。これまで国内線定期便では、ケージに入れたペットを預かり手荷物として受け付けて貨物室で運んでいる。

 しかし、貨物室での輸送ではペットに過度の負担がかかることなどを心配して、一緒の旅行を諦める人も少なくないとみられる。また、機内同伴ができる外国航空会社でも、ペットを入れたケージは前の座席下のスペースに置くことなどが求められる。スターフライヤーの場合は隣の座席に置き、飼い主である乗客の気持ちに配慮した新たな旅行ニーズに対応する。

 また、同社がベースとする福岡・北九州エリアでこれまでペットと泊まれる客室があるホテルは極めて限られていたというが、新サービスの受け皿拡大に向けてJR九州ステーションホテル小倉と協力し、ペットと泊まれる客室を確保する。

 最大の課題は、動物アレルギーのある乗客への対応をはじめ、ネガティブな反応も少なくないと想定されることだが、今回の検証フライトの結果なども踏まえ万全の対策を練る。

【あわせて読みたい】ジャルパックが顧客満足度1位 JCSI調査、スターフライヤーは10年連続