JAL、“つながり”の総量拡大で企業価値向上へ 中期経営計画 30年度に1.5倍の660万人回
2024.04.01 00:00
![](https://www.tjnet.co.jp/wp-content/uploads/2024/03/0408_P04-02.jpg)
JALグループは、21~25年度中期経営計画の改定版「ローリングプラン2024」を策定した。ポイントの1つに、グループにおける関係人口の増大と地域との関わり度の向上を数値化し、30年度には関係・つながりの総量を1.5倍に拡大することを掲げた。昨年のローリングプランで示した、移動を通じた関係・つながりをつくることで社会的・経済的価値を創出し、企業価値を向上させるという価値創造のストーリーを、より具体的な形で表した。
23年の関係・つながり総量を440万人回と算定し、これを30年度時点で660万人回に増やす。関係人口については、マイレージ会員のうち、23年中に2回以上、同一地点に航空移動した人数を110万人とした。同一地点への平均移動回数は4回とし、この数字を掛け合わせて総量とした。
人数を増やすため、誰もが自由に移動ができる環境づくりや訪日客の地方誘致を強化。関わり度を高めるために、新しい旅の目的づくりやコミュニティー・居場所の創造などに取り組む。
航空旅客事業でフルサービスキャリアは、省燃費機材のA350-1000を導入し環境負荷を抑えながら、ネットワークを維持・拡大して関係人口を創出する。国際線で海外地区の25年度の旅客数は19年比2%増、回復が遅れている日本地区は35%減と見ている。ローコストキャリア(LCC)のジップエア・トーキョーは23年度末の8機体制から25年度までに10機に増やし、北米西海岸とアジア路線を展開する。
23年度の通期連結EBIT(財務税引き前利益)は従来予想の1300億円から1400億円に上方修正し、コロナ禍前の水準に回復する見通し。25年度は目標としていた1850億円以上を2000億円に引き上げた。
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