八幡平温泉郷、世界初のオスピタリタ・ディフーザ認証へ 温泉まるごとホテルで観光振興
2022.12.26 00:00
![](https://www.tjnet.co.jp/wp-content/uploads/2022/12/0116_P04-02.jpg)
岩手県八幡平温泉郷が世界初のオスピタリタ・ディフーザ(OD)に認証されることになった。ODは、地域に点在する空き家などを活用し、地域一帯を分散型ホテルとするイタリア発祥のアルベルゴ・ディフーゾ(AD)の発展形。12月15日にアルベルゴ・ディフーゾインターナショナル極東支部が東京で認証式を行い発表した。
アルベルゴ・ディフーゾインターナショナルはADの認証と普及活動を行う組織。現在は、より人口密度の低い小さな農村や温泉地などで実現可能な分散型ホテルとしてOD を打ち出し、開発に力を入れている。
八幡平温泉郷はスキーブームの終焉などにより訪問者が減少し、ペンションなど宿泊事業者の高齢化もあって食事の提供に課題を抱えていた。そこで食事提供機能や地域のレセプション機能も担う複合施設「ノーザングランデ八幡平」を21年に開業するなど、八幡平DMOを中心に泊食分離を推進。地域再生計画の一環として「温泉まるごとホテル」を掲げ、ODの実現に取り組んできた。
ADはイタリアをはじめ日本でも複数施設が認証を受けているが、ODの認証例はこれまでなく、八幡平が世界初認証を目指してきた。今回は正式認証を前提とするスタートアップ認証。ADの提唱者で組織の会長を務めるジャン・カルロ・ダッラーラ氏がすでに現地視察を実施して改善事項を指摘済みで、3年をめどに見直す旨が計画書に明示されたことにより、スタートアップに認められた。
このほか、ADで宮城県蔵王町と山梨県身延町、自治体が対象のアルベルゴ・ディフーゾタウンとして長崎県平戸市がそれぞれ、スタートアップとして認証された。
【あわせて読みたい】農泊と分散型ホテル オスピタリタ・ディフーザの可能性 2022年8月8日号>農泊と分散型ホテル オスピタリタ・ディフーザの可能性
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