ワールド航空・菊間会長が辞任 松本社長は3月まで 雇調金問題受け
2021.12.13 00:00
ワールド航空サービスは12月7日付で菊間潤吾代表取締役会長が辞任したと発表した。雇用調整助成金を不正に受給した疑いに関し、同社の第三者委員会は11月末にまとめた最終調査報告で経営陣刷新と外部の目を入れた内部統制システムの強化を提言していた。松本佳晴代表取締役社長は今期末の22年3月で辞任し、新たな代表取締役と社外取締役もしくは社外監査役を選定する予定。菊間氏はJATA(日本旅行業協会)の会長も辞任した。
同社が昨年3月から今年5月までに受給した雇調金4億5384万円のうち、約1億7800万円が不適切な申請に基づく受給だった可能性がある。最終報告では、故意の有無については明確に判断できないとしたが、管理体制のずさんさから見直しと強化を求めた。これを受け、同社は専門家の指導の下での労務管理体制の抜本的改善を図るとともに、社内業務改善委員会(仮称)で内部統制のあり方を早急に検討し、コンプライアンスオフィサーを置くなど内部統制を強化すると発表した。
最終報告では雇調金の全額または一部の自主返還も指摘しており、同社は「できる限りの精査を行い誠実に対応する」としている。
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