観光庁、MICE施設の国際衛生認証を促進 取得マニュアルで世界の流れに呼応
2021.04.19 00:00
観光庁は、MICE関連施設における国際的な感染症予防対策認証の取得を促している。数ある認証制度の中から、 知名度や信頼性の高いGBACスターとセーフガードの2つを選び比較調査を実施。GBACスターについては取得の実証実験を行い、マニュアルや申請書類のひな型を公開した。認証施設を増やし、海外に感染症対策と安心・安全なMICEをアピールすることで、誘致を目指す。
取得促進の背景には、海外諸国が自国の衛生ガイドラインのみならず、国際機関などが定める衛生認証の取得を進める動きがある。GBACスター認証制度は国際的な洗浄業界団体のグローバルバイオリスク委員会(GBAC)が昨年5月に設置し、国際会議場や会議施設を備えたホテルなど、北米を中心に約80カ国の約3500施設が取得している。一方、日本では20施設にとどまる。日本は業界団体が策定したMICE開催のガイドラインがあるが、誘致には国際認証が必要と判断した。
GBACスター取得の実証実験では、海外や関連業界への高い発信力が期待される施設として、国立京都国際会館、パシフィコ横浜、東京ミッドタウン・ホール&カンファレンス、ザ・リッツ・カールトン東京を選定。20の主要認証項目に準じた感染症対策に対する回答の提出やオンライン受講、修了テストなど、一連の流れをサポート。先行して取得しているパレスホテル東京が講師として参加した。同4施設はすべて取得した。
セーフガード認証では、約60項目の質問に対する回答を基に、施設を訪問する監督員がヒアリングを行う。日本法人があり、日本語にも対応している。国内のMICE施設では、香川県県民ホール(レクザムホール)が唯一、認証を取得している。
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