旅工房、旅行業界人の再就職支援 DYMと協業開始で人材ビジネスに参入
2021.04.12 00:00
旅工房は人材事業を手掛けるDYMと協業し、旅行業界で働く人の再就職支援サービスに乗り出した。新型コロナウイルス感染拡大で大打撃を受けている旅行業界では、大手旅行会社をはじめとした人員削減や新卒採用の凍結、廃業などが相次いでいる。コロナの影響は長期化しており、さらなる雇用の悪化は避けられない。職を失う人への雇用をサポートするとともに、コロナ収束後の旅行ブームを見据え、新たな事業として人材ビジネスを確立させたい意向もうかがえる。
まず、4月中旬をめどにサービス概要を紹介するウェブサイトを開設し、周知を図る。旅行業界内で転職を考えている人へのカウンセリングを実施し、人材を求める企業とのマッチングを行う。旅工房は、「旅行会社が手掛ける人材サービスだからこそ、旅行業人材の価値を理解したうえでのマッチング活動ができる」と他の人材紹介サービスとの違いを強調する。
総務省が発表した2月の労働力調査によると、産業別就業者は宿泊業・飲食サービス業が1月から46万人減、旅行業が含まれる生活関連サービス業・娯楽業が4万人減となった。一方、教育・学習支援業は25万人増え、金融・保険業も7万人増加した。現時点で旅工房はあっせん先企業の業種や職種を公表していないものの、コミュニケーション能力や対応力など強みが生かせる分野への紹介が想定される。
協業する DYMは、新卒や第2新卒など若手の就職支援を強みとする。コロナ前は旅行業界への就職支援も手掛けていた。収束後には旅行需要再燃の一大ブームが到来すると見ている。
旅工房は、旅行業界内での人材需要が戻った時には、旅行関連企業の利用も視野に入れている。
カテゴリ#観光・旅行業経営#新着記事
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