コロナ終息後の旅行先、日本1位 清潔さに高評価、高単価・長期化へ準備を
2020.08.31 00:00
交益財団法人日本交通公社(JTBF)と日本政策投資銀行(DBJ)が実施した訪日外国人旅行者の意向調査で、新型コロナウイルス終息後に旅行したい国・地域として、日本がトップと引き続き人気が高いことがわかった。海外旅行の再開時期は終息後と慎重意見が多いものの意欲は高く、日本は清潔さが高く評価された。旅行形態は長期化や予算の増加などの変化が見込まれる。
調査は6月2~12日、中国、台湾、米国、豪州、英国など12カ国・地域に住む海外旅行経験のある20~59歳の男女6266人に実施した。海外旅行再開時期については、抗ウイルス薬の開発など脅威が消滅した後が32%と最多で、まだ時間がかかりそうだ。
終息後に訪れたい国・地域を尋ねたところ、46%が日本を選び、2位の韓国(22%)を大きく引き離した。ただ、56%が日本を支持したアジア居住者は感染リスクへの不安が大きく、終息前の海外訪問予定者で比較すると、欧米より34ポイント高い70%が不安を抱く。その点で日本は清潔さの評価が他国を上回り、終息後の訪日旅行に期待することも「ウイルス対策全般の継続」が最多。一方、多言語対応への評価が低いため、JTBFは「清潔さという強みを生かすべく、それぞれの言語で正確な情報発信をすることが重要」と指摘する。
終息後の旅行形態には変化が見える。予算は「上がる」「どちらかといえば上がる」が43%。滞在日数も32%が長期化傾向を示した。また、コロナ前と比較して、日本の文化体験アクティビティーの種類や質の充実、ブラッシュアップへの期待が高い。JTBFは、「リラックスや体験型観光といった需要を満たす準備を今の段階から進める必要がある」と助言している。
カテゴリ#インバウンド#新着記事
キーワード#インバウンド#新着記事
週刊トラベルジャーナル最新号
アクセスランキング
Ranking
-
築地場外市場にスマートごみ箱 ポイ捨てなど課題に対処
-
観光庁予算、旅客税財源の比率83%に上昇 コンテンツ強化、ICT、DMOに注力
-
観光収入、日本は伸び率上位 59%増で米仏など大国しのぐ
-
主要7空港の外国人入国者数、那覇もようやく19年超え 9月実績 韓国3.7倍で
-
文化観光の計画認定、旧醤油工場も たつの市など4件 制度開始から計57件に
-
今治に地域創生のヒント クールジャパンDXサミットで岡田武史氏が披露
-
未体験の訪日市場出現の中で ひがし北海道DMOがシンポジウム
-
中部空港、訪日誘客に主体的関与 地域ブランド共創室を設置
-
小樽市、ファンコミュニティー開設でリピーター育成 新たな魅力発掘も
-
検索エンジンのフォルシア、東証に新規上場 ハイブリッド型サービスへ進化描く