「コンプラ徹底へ社長先頭に」 JATA髙橋会長、地域組織見直し

2024.07.01 00:00

あいさつに立つ髙橋会長

 JATA(日本旅行業協会)は24年度事業計画の柱にコンプライアンス推進業務を真っ先に挙げ、地域組織の改革や意識改革に取り組む。7月以降、全国8つの地方ブロック支部にある計37の地区委員会を順次廃止し、新たに44の県支部を設置する。

 青森市の新型コロナ関連事業を巡る会員企業5社の独占禁止法違反が認定され、運営規定のない地区委が談合につながった一端として、公正取引委員会は、JATAに対しても独禁法順守などを申し入れた。組織改革はコンプラ徹底に向けた対応策の一環。

 6月19日に都内で開催した総会の冒頭、髙橋広行会長は謝罪するとともに「旅行業界から不正事案を一掃すべく取り組んでいく」と述べた。また、「社長自らが先頭に立ち、コンプライアンスをすべての業務より優先するんだという姿勢を職員に示し続けていただきたい」と会員に呼びかけた。

 事業計画ではそのほか、ウェブ直販や変動価格といった個人型商品の商環境の変化を踏まえ、新たなビジネスモデルを研究する。高付加価値商品の造成・販売支援、海外旅行自由化60周年を契機とした機運醸成などを行う。

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