トラベル懇話会、「三位一体の発展が必要」 海外旅行復活や生産性向上へ活動展開

2024.06.27 17:56

 写真は理事の面々。前列中央が百木田会長

 旅行業の経営者等でつくるトラベル懇話会は6月13日、都内で第46期(23年度)の通常総会を開催した。旅行業を取り巻く環境は、新型コロナ感染症の5類移行で人流が大きく動き出した一方で、人手不足や海外旅行の回復の遅れなど新たな課題が生じている。24年度は難局を乗り越えるための一助となる情報を会員に届け、研修旅行やセミナーなどで明確なテーマを設置し、趣向を凝らした活動を展開する。

 百木田康二会長(東武トップツアーズ代表取締役社長)は冒頭、旅行業が直面する課題に言及。コロナ禍が終息しても人材が業界に戻ってきていないことに加え、労働時間規制もあり、バスのドライバーやガイドが不足している。「われわれ旅行業を支えてくれているビジネスパートナーに大きな影響が出ている」と述べた。

 さらに、国内・訪日旅行の需要は戻っている一方、会員企業の主たる事業である海外旅行が復活に至っていない。「三位一体の発展を目指していかないと」と思いを新たにした。国際観光旅客税の柔軟活用など、復活の転機となる具体的な施策に声を上げていく方針だ。

 また、業界の生産性を上げ、学生に目を向けてもらえるような活動が必要とする。その一環として、神田外語学院との覚書を4月に締結。会員企業が学生のインターンシップを受け入れ、会員を講師として学院に派遣する。