デルタ航空、海外旅行未経験者の開拓強化 供給量増強で体制充実
2024.03.25 00:00
デルタ航空(DL)のジェフ・ムーモーアジア太平洋地域担当副社長が来日し、重要市場と位置付ける日本からの旅客需要の拡大に意欲を示した。日米観光交流年を追い風に、新たな客層の開拓やレジャー需要の回復を促す。
アジア太平洋路線は同社国際線ネットワークの2割を占め、中でも日本は最多。昨年3月に羽田/ミネアポリス線を再開、10月には羽田/ホノルル線を新規開設して、コロナ禍前に予定していた羽田空港への運航集約を完了した。これにより、羽田から米国本土の5つのハブ空港とホノルルへ計6路線、毎日運航する体制となった。大韓航空との共同事業により、ソウル経由の旅客も増えている。
日本発旅客は法人の回復が先行し、レジャーは遅れているが、ムーモー副社長は「日米観光交流年もあり、需要回復を見込んで路線就航を決めた」と期待する。レジャー回復の鍵は「オフピークと海外旅行未経験者の需要喚起」(大隅ヴィクター日本支社長)。
スケートボード金メダリストの堀米雄斗選手など若手スポーツ選手をアンバサダーに起用し、ブランド力を強化する。ターゲットは、ビジネスとエコノミーの中間クラス「デルタ・プレミアムセレクト」を利用する潜在層だ。
アジア太平洋地域全体では、24年に座席供給量を35%増やす計画。23年の旅客数は200万人を数え、コロナ禍前の75%まで回復した。
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