全国旅行業協会、観光復活の反転攻勢へ 山形でフォーラム 5万人送客目標掲げる
2023.03.27 00:00
全国旅行業協会(ANTA)は3月17日、山形市で国内観光活性化フォーラムを開催した。前回の山梨フォーラムがコロナ禍で2度の延期を経て昨年5月開催にずれ込んだため、同年度内に2回目の変則開催となった。
開会式でビデオメッセージによる挨拶を行った二階俊博会長は、「コロナ禍も収束に向かいつつあり着実にコロナ禍以前の道を取り戻しつつある」としたうえで、「地方活性化の反転攻勢に向かうべく業界の一大イベントであるフォーラムを昨年5月に続き開催することにした」とその意義を強調した。
また、全国各地で人流の復活が進みつつあるのに伴い、地域経済活性化や雇用創出の動きが実感されるようになったこの機を捉え、「会員一人一人が自ら先頭に立ち、皆で力を合わせ元気を出し、創意工夫し、共に前進していこう」(同)と会員の奮起を促した。
反転攻勢の第一歩となる今回のフォーラムでは、山形県への5万人送客キャンペーンを実施することが提案され了承された。4月から来年1月までの10カ月間での目標達成を目指す。
前回フォーラムでは山梨県への10万人送客キャンペーン(22年6月~23年1月)を決めたが、結果は6万4177人の実績にとどまった。しかし今回は「団体客も動き始めており大いに期待できる」(駒井輝男副会長)と目標達成に自信を示した。
山形県の吉村美栄子知事は、「山形は出羽三山や出羽百観音をはじめとする精神文化、蔵王や最上川に代表される美しい自然、温泉など多彩な魅力にあふれる」と観光資源の豊かさを紹介。中でも「さくらんぼの新品種『やまがた紅王』が今年本格デビューとなるため、フルーツツーリズムをさらに推進していきたい」と述べた。
【あわせて読みたい】全国旅行業協会、国内観光復活期しフォーラム 二階会長「自ら立ち上がろう」
カテゴリ#地域の観光#新着記事
キーワード#ANTA#新着記事
週刊トラベルジャーナル最新号
アクセスランキング
Ranking
-
水上温泉、3年目の廃墟再生マルシェに4400人 旧一葉亭の施設生かし
-
『ポトスライムの舟』 夢を買う側に思いをはせて
-
日米観光交流年で旅行企画コンテスト、父と息子の宇宙旅が大賞 シンポジウムで需要回復議論も
-
「観光が怪物にならないために」 JARTAが警鐘 産業に自覚と責任促す
-
韓国パラダイスシティ、日本からのMICE誘致に注力 初のイベントで訴求
-
トラベルリテラシー 旅する力を育てよう
-
訪日消費の詳細データ開放 観光庁、企業やDMOの戦略策定に
-
8月の免税売上高、伸び鈍化 購買客数も成長率40%台に
-
さとゆめ・HIS、新事業が本格始動 まず4自治体と協定 人口2000人規模の村など
-
地銀の相互観光誘客、連携が拡大 3行で瀬戸内ツアー 地場産業に光