入国規制緩和で留学ビジネス活発化 需要獲得へキャンペーン展開も
2022.05.09 00:00
新型コロナウイルス感染拡大が世界的にやや落ち着きを見せ始め、各国政府による入国規制緩和が進むのに伴い、日本からの海外留学ビジネスが活発化している。外務省の感染症危険情報が多くの国でレベル2に引き下げられたことも追い風となり、留学あっせんや手配事業を手掛ける各社はオンライン説明会の開催をはじめ、申し込み受け付けの再開、今夏以降のラインナップ強化などを進めている。
留学ジャーナルは3月に都内で開催した対面型での説明会に続き、4月には4日間にわたってオンラインで開催した。最新情報の提供や、カナダ、オーストラリアなど現地とウェブでつないだ学校紹介等も行い、延べ250人が参加。同社は関心の高まりに手応えを感じており、「ニーズは今夏以降、一気に勢いづくのでは」と期待を寄せる。
学生からの問い合わせも増えるなか、同社は今夏の短期留学の受け付けも開始した。大学生・社会人向け7カ国18コース、高校生向け5カ国9コースの短期留学&ホームステイを用意。中学生・高校生対象のオーストラリアと英国への語学研修グループツアーも販売準備中で、ニーズに応える。
アジアで人気の高いフィリピン・セブ島への留学では、セブ島留学センターが5月9日から留学の受け付けを再開。セブリッジも、先着順で留学費用が最大6万円引きとなるキャンペーンを展開して早期申し込みを促すなど、積極的な働きかけを見せている。
文部科学省によると、大学生の海外留学者は20年度1487人で、前年度比98.6%減とコロナ禍の甚大な影響を受けた。政府は大学間交流協定等に基づく留学プログラムで、日本学生支援機構による奨学金の支給条件を緩和するなど、支援を強化している。
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