「社運賭けた羽田線、成功に導く」デルタ航空日本支社長大隅ヴィクター氏
2019.11.25 00:00

27年間にわたりホテルチェーンに身を置き、日本の旅行業界では言わずと知れた外資系ホテルの顔。航空業界への転身は周囲を驚かせた。
だが、実は、大学での専攻や米空軍への入隊と関わりは深い。きっかけは幼少の頃に見たテレビドラマ「白い滑走路」。ジャンボ機に憧れを持った。「パッションは変わっていない。いつか航空業界へと思っていた」と語る。
来年3月の羽田空港の国際線発着枠増を機に、新たに5路線に乗り入れる。成田からの路線移管による羽田一極集中は社運を賭けた一大プロジェクト。「日本就航から70周年が過ぎ、次の70年をどうつくっていくかを考えなければならない。羽田はその第一歩。成功に導くことが最大のミッション」
注力するのはブランド力の強化。「何を提供できているのか、提供していくのかをいかに知ってもらうかが重要」と説く。羽田/米国線は計7路線と米航空会社の中で最大の運航規模となる。同社の顧客は法人がレジャー客をやや上回るが、供給量が増えればレジャー需要の底上げが欠かせない。
差別化策の1つがエコノミークラスの改革だ。11月から、搭乗時のウエルカムドリンクや好きなメニューを選んで組み合わせられるビストロスタイルの機内食を導入。付加価値を訴求する。
ブランドの構築や単価引き上げを狙ったイールドマネジメントはホテル業界との共通項。これまでの経験が生きると見る。
おおすみ・ヴィクター●フロリダ工科大学航空経営学部操縦科で理学士号取得。卒業後に米空軍入隊。ハイアット、インターコンチネンタル、マリオット、プリンスなど大手ホテルチェーンで要職を歴任。19年7月から現職。米連邦航空局認定の事業用操縦士免許を所持。
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