25年の法人旅行、費用上昇緩やか CWT・GBTA予測 航空券は0.6%増
2024.09.30 00:00

世界の法人旅行に関する価格は、ここ数年の急激な上昇から緩やかになりつつあるようだ。法人旅行大手のカールソン・ワゴンリー・トラベル(CWT)とグローバル・ビジネス・トラベル・アソシエーション(GBTA)がまとめた25年の予測によると、費用は引き続き上昇するが、そのペースは今年から来年にかけて、かなり緩やかになる。企業にとっては、より良い予算計画とコスト管理が可能になりそうだ。
匿名データや業界動向、統計モデルに基づき試算したところ、23年の世界の航空券平均価格は688ドルで前年比1.6%減となった。コロナ禍後の急上昇からの反動減。ただし、航空需要は世界的に引き続き旺盛で、24年は前年比1.9%増の701ドルで着地し、25年は0.6%増の705ドルと予測する。地域別では、25年は北米が0.5%増にとどまるが、その他は中南米1.6%増、欧州・中東・アフリカ1.4%増、アジア太平洋1.6%増となる見通し。
世界のホテルの平均客室単価(ADR)は航空券より上昇幅が高く、23年は3.9%増の158ドルとなった。一部の市場では、会議やイベント開催を目的とした企業の団体旅行の恩恵を受け、客室稼働率がコロナ禍前のレベルまで回復し、新規ホテルの供給がまだ不足している。これらの要因からADRは引き続き上昇し、24年は2.5%増の162ドル、25年にはさらに1.9%上昇し165ドルになると見ている。
会議・イベントは需要が高まっている。23年は出席者1人当たりの1日平均費用は155ドルで前年から3.1%減少したが、24年は4.5 % 増の162ドル、25年には4.3%増の169ドルに上昇すると予測。法人旅行が継続的に回復し、より大規模で複雑な対面イベントへの需要増を反映している。
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